「最近、電気自動車をよく見かけるけど、実際どうなの?」
「ガソリン代がかからないなら、EVのほうがお得なの?」
「これから車社会はEV中心になっていくの?」
そんな疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
電気自動車(EV)は、ガソリンではなくバッテリーに蓄えた電気を使い、モーターを動かして走る車です。
走行にかかるエネルギー代を抑えやすく、走行時の音も静か。さらに補助金や税制上の優遇を受けられる場合もあり、魅力的な部分があります。
一方で、車両価格や充電場所、充電にかかる時間、リセール価格など、ガソリン車とは違った注意点もあります。
特に私がEVを購入するとしたら気になるのが、「どこで充電するのか?」という充電環境です。
自宅で充電できる人なら便利ですが、マンションやアパートなどの集合住宅では、自分の判断だけで充電設備を設置できない場合もあります。
そこでこの記事では、燃料・電気代、購入価格、税金や維持費、充電環境、リセール価格などをガソリン車と比較しながら、**「EVって実際どうなの?」**という疑問を初心者向けに解説します。

① 燃料代|ガソリン代 vs 充電代
EVの大きなメリットとして注目したいのが、走行にかかるエネルギー代を抑えやすいことです。
例えばガソリン価格を1L=180円、実燃費15km/Lとして計算すると、
180円 ÷ 15km = 1kmあたり約12円
年間10,000kmなら、単純計算で年間約12万円です。
一方、EVは電気料金や車の電費によって変わりますが、自宅充電などの条件によっては1kmあたり3〜5円程度で走れるケースもあります。
仮に1kmあたり4円なら、
10,000km × 4円 = 年間約4万円
同じ年間10,000kmでも、この例では年間約8万円の差になります。
5年間なら単純計算で約40万円です。
ただし、これはあくまで一例。
EVの充電料金は、自宅充電なのか、外出先の普通充電・急速充電なのか、契約している電気料金はいくらなのかによって変わります。
また、EVは車両価格がガソリン車より高いケースもあります。
そのため毎月の電気代だけを見るのではなく、購入価格の差まで含めて、何年間乗れば差額を回収できそうなのかを考えてみましょう。
🚘くるまなびポイント!
EVは走行距離が多いほど、エネルギー代の安さを活かしやすくなります。
ただし「1kmいくら?」だけで決めるのはNG。
車両価格+充電料金+何年間乗る予定なのかまでセットで比較しましょう。

② 購入価格|補助金を使えば安くなる?
EVは走行にかかるエネルギー代を抑えやすい一方、購入時の価格は気になるポイントです。
同じようなサイズ・装備のガソリン車と比較すると、EVのほうが車両価格が高くなるケースがあります。
さらに自宅に充電設備がなければ、車両代とは別に充電設備の設置費用が必要になる場合もあります。
そこで確認したいのが、EVを対象としたCEV補助金などの支援制度です。
対象となるEVでは国の購入補助を受けられる場合があり、実際の補助額は車種などによって異なります。
さらに自治体によっては、車両購入や充電設備の設置について独自の支援制度を設けている場合もあります。
そのため、
車両価格 − 利用できる補助金 + 必要な充電設備費
まで計算してから、ガソリン車と比較すると分かりやすいでしょう。
ただし、補助制度は年度によって金額や対象車種、条件などが変わる可能性があります。
EVを購入するときは、必ずその時点の最新情報を確認してください。
🚘くるまなびポイント!
EVはカタログの車両価格だけで「高い」と判断しない!
反対に、補助金だけを見て「EVのほうがお得」と決めるのも注意です。
車両価格・補助金・充電設備費の3つをセットで確認しましょう。

③ 電気自動車の維持費・税金
車は購入して終わりではありません。
税金や車検、メンテナンスなど、所有している間にもさまざまなお金がかかります。
この維持費についても、EVが有利になる部分があります。
EVは自動車税を抑えられる場合がある
普通乗用車の自動車税(種別割)は、ガソリン車の場合は基本的にエンジンの排気量によって変わります。
EVにはガソリンエンジンのような排気量がありません。
例えば2019年10月1日以降に初回新規登録された自家用乗用車では、基本税率を比較すると、
EV:25,000円
1.0L超〜1.5L以下:30,500円
1.5L超〜2.0L以下:36,000円
となっています。
さらに、地域や登録時期などによってEV向けの税制優遇が用意されている場合があります。
ただし税制は変更される可能性があるので、購入時点の最新情報を確認しましょう。
メンテナンス費用にも違いがある
EVにはガソリンエンジンがないため、ガソリン車で定期的に必要になるエンジンオイルやオイルフィルターの交換が基本的にありません。
これは長期間所有するうえでのメリットです。
ただし、
「EV=メンテナンスフリー」ではありません。
タイヤ、ブレーキ、ワイパー、エアコン、足回りなどはEVでも点検・交換が必要です。
また、大容量の駆動用バッテリーを搭載しているため、購入前にメーカーのバッテリー保証の期間や条件も確認しておきましょう。
🚘くるまなびポイント!
EVはガソリン代やエンジンオイル交換などを減らせるのが魅力ですが、タイヤ・車検・保険などの費用はEVでも必要です。
「EV=維持費がほとんどかからない」と考えず、5年、7年と所有した場合の総額で比較してみましょう。
④ 給油・充電|遠出ならどちらが便利?
EVを購入するとき、個人的に一番気になるのが**「どこで充電するの?」という充電環境**です。
ガソリン車なら、燃料が少なくなればガソリンスタンドで給油できます。給油自体も数分程度で終わることが多いため、長距離ドライブでも比較的予定を立てやすいでしょう。
一方、EVの充電には大きく分けて普通充電と急速充電があります。
自宅に充電設備があるなら、帰宅後に充電して翌朝出発するという使い方ができます。
わざわざガソリンスタンドまで行く必要がないため、自宅充電できる人にとっては、むしろ便利になる場合もあります。
しかし問題になるのが、自宅で充電できない場合です。
特にマンションやアパートなどの集合住宅では、自分の判断だけで充電設備を設置できないケースもあります。
そうなると、
「自宅の近くに充電器はある?」
「普段利用する商業施設に充電器はある?」
「長距離ドライブの途中で急速充電できる?」
といったことまで購入前に確認しておく必要があります。
EVは充電時間も考えておきたい
ガソリン車とEVでは、エネルギーを補給する時間にも違いがあります。
普通充電は自宅や宿泊施設など、長時間駐車する場所での利用に向いています。
急速充電なら外出先で比較的短時間に充電できますが、充電速度は車種・充電器の出力・バッテリー残量や温度などによって変化します。
そのため、「急速充電なら30分で必ず満充電になる」というわけではありません。
高速道路のサービスエリアなどで休憩・食事をしている間に充電するという使い方もできますが、充電器が使用中なら待つ可能性もあります。
長距離ドライブが多い人は、航続距離だけでなく充電場所と充電時間まで含めて考えることが大切です。
🚘くるまなびポイント!
EVを買う前に、車だけを見るのではなく**「自分の生活圏でどこで充電するか」まで確認!**
特に集合住宅なら、
自宅で充電できる? → 近所に充電器はある? → よく行く場所や高速道路では?
という順番で調べてみましょう。

⑤ リセール|数年後に売るならどうなる?
車を購入するときは、購入価格や維持費だけでなく、数年後にいくらで売れるのかも考えておきたいポイントです。
「EVはリセールが低い」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
ただし、リセールは車種・年式・走行距離・中古車需要などによって大きく変わるため、すべてのEVのリセールが低いとは言い切れません。
一方で、EVならではのポイントがあります。
バッテリーの状態も重要
中古EVでは、駆動用バッテリーの状態も重要です。
購入する側からすれば、
「バッテリーはどのくらい劣化している?」
「新車時と比べてどのくらい走れる?」
「メーカー保証は残っている?」
といった部分も気になります。
EVでは年式や走行距離だけでなく、バッテリーの状態も中古車としての価値を考えるうえで重要な要素になります。
技術の進歩が中古車価格に影響する可能性も
EVは今後も、航続距離・充電性能・バッテリーなどの技術が変化していく可能性があります。
より航続距離が長く、充電が速く、価格も手頃な新型車が登場すれば、旧型EVの中古車価格に影響する可能性があります。
また、新車価格や補助制度の変化によって、新車と中古車の価格差が小さくなることも考えられます。
だからこそ、購入するときは、
購入価格 → 維持費 → 最後の売却価格
まで考えて比較するのがおすすめです。
🚘くるまなびポイント!
「電気代が安い=トータルでも必ず安い」ではありません。
数年で乗り換えるなら中古車相場やリセールも確認。
反対に1台を長く乗り続ける予定なら、毎年のエネルギー代や維持費の安さを活かしやすくなる可能性があります。

⑥EVとガソリン車の未来予想
ここまで比較してきたように、EVにはガソリン車にはないメリットがあります。
自宅で充電できればガソリンスタンドへ行く手間を減らせますし、走行にかかるエネルギー代を抑えやすいのも魅力です。
一方で、
「自宅で充電できない」
「長距離ドライブを頻繁にする」
「数年ごとに車を乗り換えたい」
という人は、充電環境や充電時間、リセールなどを慎重に確認したほうがいいでしょう。
EVと相性がいいのはどんな人?
例えば、
・自宅で充電できる
・通勤などで日常的に車を使う
・生活圏に利用しやすい充電設備がある
・1台の車を長く乗る予定
・静かでスムーズな走りに魅力を感じる
こうした人ならEVのメリットを活かしやすいでしょう。
反対に、自宅充電が難しかったり、充電場所の少ない地域を頻繁に走ったりするなら、ガソリン車やハイブリッド車なども含めて比較する価値があります。
大切なのは、**「EVとガソリン車のどちらが優れているか」ではなく、「自分の生活にはどちらが合っているか」**です。
2035年になったら全部EVになるの?
日本では、2035年までに乗用車の新車販売で「電動車100%」を実現するという目標が掲げられています。
ただし、ここは誤解しやすいポイントです。
「電動車」にはEVだけでなく、
EV(電気自動車)
HEV(ハイブリッド車)
PHEV(プラグインハイブリッド車)
FCV(燃料電池車)
も含まれています。
つまり、「2035年になったら販売される新車がすべてEVになる」という意味ではありません。
また、充電インフラの整備も進められており、今後はEVを取り巻く環境自体が変わっていく可能性があります。
だからこそ、
「これからEVの時代だから、今すぐEVを買わなきゃ!」
と焦る必要はありません。
車は大きな買い物です。
将来の予想だけで決めるのではなく、今の自分の生活環境・予算・年間走行距離・充電環境から判断しましょう。
🚘くるまなびポイント!
EVだから良い、ガソリン車だから古い、という単純な話ではありません。
初めてEVを検討するなら、
① 自宅で充電できる?
② 生活圏に充電器はある?
③ 年間どのくらい走る?
④ 何年間乗る予定?
⑤ 購入・維持・売却まで含めるといくら?
この5つを確認してみましょう。
自分の生活にEVが合っているのか、かなり判断しやすくなるはずです。

⑦まとめ
EVには、走行にかかるエネルギー代を抑えやすい・自宅充電ができれば便利・エンジンオイル交換が不要などのメリットがあります。
その一方で、車両価格・充電設備・充電時間・リセールなど、購入前に考えておきたいポイントもあります。
特に重要なのが充電環境です。
気になるEVを見つけたら、車のスペックだけでなく、まず自宅周辺や普段の行動範囲にある充電設備を調べてみるのもおすすめです。
EV、ガソリン車、ハイブリッド車。
それぞれにメリット・デメリットがあります。
「これから何が主流になるのか」だけではなく、「今の自分なら何が使いやすいのか」。
そこから自分に合った1台を選んでみてください。
